障害者支援施設 グレイスホーム
1.第三者評価機関名
群馬社会福祉評価機構
2.訪問調査実施日
平成31年2月6日~7日
3.事業者(受審施設)情報
4.評価の総評
◎評価の高い点
- 月に一度「創立の精神を学ぶ集い」を開催し、恵の園のあり方・福祉・園での生活・自分たちの生き方について考える機会が設けられている。
- 入所者の重度化、高齢化、社会的ニーズに基づく中長期的計画が策定され、計画に基づく当該年度重点目標が明示されている。重点目標については、月2回の職員会議において進捗状況が確認されている。
- 法人人事部人材育成係により、「人材育成体系を構築する取り組み」が行われている。各職群に応じた研修計画を作成し、職員の資質向上に取り組んでいる。
法人が職員の心身の健康を大切に考え、専門医とメンタルヘルス相談ができるよう契約を結んでいる。
- 公益的事業に多数取り組み、自治会活動にも積極的に参加している。年2回開催される運営協議会では、家族や地域自治会、社会福祉協議会、青年会議所等の代表者が参加し、福祉施設としての社会的ニーズの聞き取りや、社会的役割が検討されている。
- 外泊、外出については、所定の手続きを経ていれば基本的には利用者の希望に応じて自由に行動できるように支援しており、定期的に県外まで外出する利用者や遠方への個人旅行を楽しむ利用者もいる。
- 施設が主導となり、料理クラブやお茶会、映画上映会、外出バスや日帰り旅行等が企画されている。また、自治会主催でのBBQやお花見が開催され、各種行事が積極的に行われるよう支援している。
- 喫煙や飲酒については入所時に説明がなされ、専用の喫煙所が設けられており、飲酒についても医師からの制限がない場合においては、居室での飲酒も認められている。
◇改善に向けて取り組んでいる点
- 以前は授産施設だったこともあり、封入作業やキャンドル製作などの生産活動にも力を入れているが、高齢化や障害の重度化で参加者が減っており、今後の創作活動、生産活動の在り方について話し合われている。
- 快適さや安全面を考慮した入浴環境の整備が進められている。
5.事業者のコメント
職員全員で共通認識を図るために話し合う機会を何度も設定することはとても大変だった。しかし、話し合いを通して、職員同士がお互いに感じていることや思っていることを意見交換することでお互いの認識にズレがあったことがわかり、良い気づきとなった。
第三者評価では、マニュアルに関する設問が多くあり、話し合いの度にマニュアルを確認した。しかし、実際にマニュアルを確認すると、あると思っていたマニュアルがなかったり、マニュアルそのものを知らない職員がいたりとマニュアルが有名無実化し、機能していなかったことがわかった。
改めて口頭での引き継ぎが多くマニュアルを活用しての引継を行なっていなかったことに気が付かされた。また、口頭での引継は職員によって伝え方や受け止め方が異なっていたことを知り、支援や業務の質の向上や統一した支援を行なうためのマニュアルとしての機能を果たせていなかった。
グレイスホームでは、マニュアルを通して共通理解・認識のもとにより良い業務を進めていくということを前任者から引き継がれてきたはずだった。しかし、現在の役職者の認識が甘く、その意識が薄れてしまい徹底されていなかった。
今回、自分達がチームとして曖昧な業務を行なってきていたことを知る機会となった。今後、この第三者評価受審をきっかけに改善への一歩としていきたい。
6.評価結果
※評価基準の項目毎の評価結果が見ることができます。
各項目毎の評価結果(572KB)