三野谷保育園
1.第三者評価機関名
プログレ総合研究所
2.訪問調査実施日
平成19年12月26日~27日
3.事業者(受審施設)情報
4.評価の総評
◎評価の高い点
- 平成18年4月より群馬県館林市から民営化され、子どもが主体的に楽しく遊び、学ぶ機会が多く取り入れられている。出席のとり方に子どもの年齢に応じた工夫があり、最終的に卒年次の子どもたちは保育士のアイコンタクトでも返事をするなど、高度なコミュニケーションが行われている。保育士が大きな声を発する機会も意図的に抑制され、子どもの個性を尊重した中にも秩序が確保された集団が形成されている。民営化される前と後において、子どもの落ち着き方に明らかな違いが見られる。
- 園長が推奨する保育は技術的に専門性が高い。保育士の言葉かけについては「アドラー心理学」に基づき、保育士が子どもの長所を見つけ出し声をかける取り組みが実践されている。取り組みの効果は、保育士が「部屋に入りなさい」とか「座りなさい」といった指示的な言葉を発する必要がなくなっていることに現れている。「フラッシュカード」というものを活用し、子どもの脳の発育を促進させ、正しい日本語の習得、子どものみる力や聞く力を向上させた集中力の習得等を実践しており、子どもが集中して保育士の話を聞くことができるようになっている。
- 「幼児は経験から学ぶ」という幼児の発達観にたち、子どもの「たくましい体づくり」を目指している。「運動」は毎日「体育ローテーション」によって全身を動かす機会が設けられ、「食」については「正しい食事マナー」「選食力」「予防医学」を3本柱とし、バイキングスタイルの給食や毎月のクッキング保育を通じて、正しい生活習慣を身に付けるための取り組みが行われている。
- 「社会貢献ができる人材を育成する」という観点から、「子どもの生きる力を育てる」ことを第一義的に捉え、園長を中心に保育士がさまざまな自己啓発に取り組んでおり、保育士の専門性を向上させるための取り組みも一体的に行われている。三野谷保育園は「総合幼児教育研究会」に所属しており、「総合幼児教育研究会」では幼児の豊かな発達を導く保育サービスの充実のための研修活動が盛んに行われている。
◇改善に向けて取り組んでいる点
- 質の高い保育サービスを実践するために保育士の育成に積極的に取り組んでいるが、園長が率先垂範する一方で園長に代わるリーダーの育成や、組織的にノウハウを構築し実践していくP(plan)D(do)C(check)A(act)のような一連の仕組みの必要性を感じる。
5.事業者(受審施設)のコメント
第三者評価は、園のシステムや職員の意識の見直しに非常に意義のあるものであった。評価を受ける以前は、管理側と保育者、保育者と保育者が「周知していること」「以心伝心」で済ますことが多くあったが、第三者評価は、評価項目を一つひとつ確認することで、組織としての取り組み方の反省とともに重要性を再確認でき、今後の組織作りへの指針となった。
6.評価結果
※評価基準の項目毎の評価結果が見ることができます。
各項目毎の評価結果(125KB)